歯周病は口腔のみならず、糖尿病や動脈硬化症などの全身疾患の誘因となることが近年明らかとなり、社会的にも公衆衛生学的にも歯周病対策の重要性は高まっています。とりわけ、薬剤耐性菌の問題が深刻化している現在、抗菌薬に頼らない方法、たとえば抗菌活性を有する食品を応用した歯周病制御法の確立が求められています。
薬用植物園研究室では、30種以上報告されている糖化終末化合物(AGEs)構造体の中でも口腔環境に豊富に存在するコラーゲンに特異的に蓄積するアルギニン由来の CMAに着目し、CMAの生成を抑制する化合物により歯周病の重症化を予防・改善させることが出来ないか、日々検討を重ねています。研究素材として日常摂取可能な食品関連素材(ハーブ、スパイス、生薬など)を用いて、その中からCMA生成を抑制、並びに、歯周病原菌 Pg 増殖を抑制する天然化合物を探しています。
教授 | 池田 剛 |
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助教 | 中嶋 圭介 |
技術員 | 本田 幸男 |