熊本における薬剤学研究は、熊本大学薬学部・薬剤学研究室を中核研究機関として、40有余年間、マルチ機能タンパク質、アルブミンについて基礎から臨床応用に至る幅広い研究を展開し、アルブミン研究の世界的拠点として注目されてきました。事実、当研究室は、アルブミンの構造と機能に関する国際会議を熊本市で主催するとともに、多くのアルブミンサイエンティストを育成してきました。今回、このようなアルブミン研究の優位性を活かして、熊本アルブミン研究会を発足することにしました。
本研究会は、アルブミンの構造・機能の解明に関する基礎研究から、アルブミンを基盤とするDDS研究やバイオマーカーの探索など、診断・治療および創薬を目指した医療への応用研究に関する情報交換を行い、アルブミンのマルチ機能を解き明かして、有効かつ安全な薬物治療設計の立案や革新的DDS製剤の開発につながるよう、アルブミンサイエンスに関する最新情報を熊本から世界に発信することを目的としています。このため、本研究会では、アルブミン研究が効率的に遂行できるように、アルブミン研究者が一堂に会して討議できる研究討論会を毎年開催するとともに、必要に応じて講演会を開催します。