【研究概要】
当研究室では,以下のテーマを中心として研究を進めている.
1.高効率高選択的反応系の構築(不斉合成剤,新規反応剤の開発)
2.生命現象の制御・解析を目指した分子ツールの創製
1. 高効率高選択的反応系の構築(不斉合成剤,新規反応剤の開発)
自然界はキラルな光学活性化合物に満ちている.生命の世界ではそのキラリティー(対掌性)が生物機能発現に決定的に重要な意味を持つことは広く認識されつつあり,医薬品をはじめとするキラルな生理活性物質類については100%の光学純度が要求される.
当研究室では,単純なヘテロ5員環化合物の不斉機能化を利用した特異な”屋根付き”不斉空間の構築と高度不斉合成反応系への展開により,高純度の光学活性 化合物を目指す高性能不斉合成手法の開発を行っている.また,得られた知見から,光学活性医薬品類の“ラセミックスイッチ”を指向した実用性に視点をおいた研究へ応用展開もはかっている.
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•新規な屋根付き不斉源の開発
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•“ラセミックスイッチ”を指向した光学活性医薬品類の合成
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•金属を利用した新しい合成方法論の開発
(+)-DHAThとMac acid との付加体

2. 生命現象の制御・解析を目指した有機分子ツールの創製
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•B型肝炎治療薬を目指した新規ヌクレオシド・ヌクレオチド誘導体の合成
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•副作用低減を目指した新規抗がん剤の設計と合成