6年制課程薬学教育について(一般目標,到達目標) 

平成18年度入学生から,本学の薬学教育は6年制課程のみで,4年制の課程(末尾の参考資料参照)は存在しません.そのため,カリキュラムの大幅な改変を行いました.具体的には,「日本薬学会モデル・コアカリキュラム」を 参考としながら、基礎薬学と医療薬学とのバランスを考慮したカリキュラム編成を行いました.また,実務実習の長期化を含めた充実を図るため、薬剤師養成の ために策定された「実務実習モデル・コアカリキュラム」にしたがった実習を実施します.卒業単位数は4年課程の1.5倍(186単位以上)になります.

日本薬学会モデル・コアカリキュラムの詳細と授業名の対応「コアカリキュラム(一般目標および到達目標)」New!

長期実務実習については,実務実習モデル・コアカリキュラムをご覧ください.
卒業実習教育については,卒業実習カリキュラムをご覧ください.
薬学準備教育については,薬学準備教育ガイドラインをご覧ください.
薬学アドバンスト教育は,薬学アドバンスト教育ガイドラインをご覧ください.

 カリキュラムの流れ 

学 年

外 国 語

英語1

英語2

英語3

英語4

英語5

英語6

倫 理 学

倫理1

倫理2

倫理3

倫理4

実務で学習

卒研で学習

情報処理

情報処理学1

情報処理学2

専門実習で学習

専門実習で学習

UNIX (Linux)

データベース

総合科目

教養科目

       

専門基礎

数学 物理 生物 化学

       

専門科目

薬学教育モデル・コアカリキュラム
に準拠したプログラム(詳細)

アドバンスト
(進路に合った
選択科目)

アドバンスト
(進路に合った
選択科目)

実 習
演 習

基礎情報処理演習(1年) 早期体験学習(1年)
基礎情報処理演習(2年) 有機化学(2年) 物理化学(2年) 分析化学(2年) 生化学(2年) 微生物学(2年)
生薬学(3年) 薬理学(3年) 環境・衛生化学(3年)
医薬品化学(4年) 製剤学 薬剤学(4年) 
  

実務プレ実習(学内1ヶ月、4年次後半に実施予定)

実務実習(学外5ヶ月)
病院薬局(2.5ヶ月)
保険薬局(2.5ヶ月)

卒 業 研 究(研究室配属)
卒業研究発表会

試 験

前後期定期試験

前後期定期試験

前後期定期試験

前後期定期試験

前後期定期試験

前後期定期試験

国 試
 
 
ミニ模試
再試
ミニ模試
再試

共用試験 (CBT, OSCE)
4年次に実施予定

卒業試験
国家試験

研 修
補 習

新入生特別研修(全学的に阿蘇研修所等を利用)  授業の進捗状況をみて実施
模試の解説など


薬学部6年制課程学年別の授業科目を見る.各科目の概要はシラバスを見てください.


崇城大学薬学部6年制課程カリキュラムの特徴は以下のとおりです(6年制課程学年別の授業科目

<基礎教育>
○高校における未学習教科の補完教育を行います(総合教育教科).
○高校から大学への橋渡しを円滑にするため,専門基礎教育を行います.
○化学実験に興味をもつ学生のために化学クラブで指導を行っています(教員ボランティア).

<英語教育>
○医療情報の国際化に対応するため,全学年で英語(4年次まで必修)を開講します.
○より高度の語学力を身につけたい学生のため,英語クラブを設けています(教員ボランティア).
○薬学部教員の指導による海外研修を行っています.

<早期体験学習>
○医療現場と各従事者の役割を知るため,1年次後期に体験学習を開講します.
○早期体験では,高学年の実務実習の場である薬局以外の医療現場で,医療の実際を体験します.
○施設は小児の養護施設から老人介護施設まで,多岐に渡っているため,お互い学習した知識の共有化をはかるために,発表会を行います.

<倫理教育>
○医療従事者としての意識を醸成するため,1〜4学年で倫理学を開講します.
○5年次では実務実習を通して,6年次では卒業研究を通して医薬倫理を学習します.

<情報処理教育>
○情報処理の高度化に対応するため,1年で情報処理の早期体験,2年でプログラミング技法を学習します.
○3,4−年次では専門の実習を通して情報処理の応用面を体験します.
○5年次ではでUNIX (Linux),6年次ではデータベースの実際を開講します.
○実習用にiMac90台が設置され,学内LANを介してインターネット接続されています.
○講義室の机には,持ち込みノートパソコンをLAN接続するための情報コンセントが設置されています.
○卒研室では,持ち込みノートパソコンを無線LANに接続することができます.

<専門教育>
○医療薬学科目はモデルコアカリキュラムに設定されている時間数の1.5倍を開講し,演習を加味します.
○全研究室において専門科目の実習を実施します.
○定期試験のほか,多くの講義で中間試験を実施しています.
○理解度に応じて,講義時間を増やしたり,質問のための演習(Q&A)を行っています.
○本学付属図書館以外に薬学部に図書室があり,自習できるようなっています.

<アドバンスト教育>
○モデルコアカリキュラムは薬剤師教育に重点が置かれているため,4年間では薬学のすべての領域における最先端の知識を付与することができません.そのため,5,6年次にアドバンスト科目が開講されます.
○アドバンスト科目は選択科目として数多く開講され,薬学部特有の広い職域に対応できるように配慮しました.科学技術の進歩に即した知識修得ができます(創薬分野など).

<学習支援>
○自習のため図書室(1階情報処理室を含む),各階のオープンスペースを解放しています.
○授業で理解できなかった事柄に関する質問などは随時受け付けています.

<卒業研究>
○4年次修了後,5,6年次は研究室に分かれて卒業研究を行いながら(研究室配属),長期実務実習を履修します.
○卒業研究の着手前に,導入教育を実施し,適性を見定めた上,卒業研究を開始します.
○6年修了前に卒業研究発表会を実施します.

<進級判定>
○各学年で進級判定を実施します.
○飛び級はありません.

<実務実習>
○4年修了時にコンピュータによる到達度テスト (CBT) を実施します(4年次後半に変更予定).
○5年次の始めに客観的臨床能力試験 (OSCE) が実施され,合格者は実務実習が許可されます(4年次後半に変更予定).
○実務実習に出る前に,学内施設のモデル病院薬局,モデル保険薬局を利用して1ヶ月間の事前実習を実施します.
 (事前実習の時期についてはCBTの前に実施する案が検討されています).
○実務実習は熊本市内および熊本県内を6ブロックに分け,病院薬局実習2.5ヶ月,保険薬局実習2.5ヶ月実施します.
 (実務実習を出身県で行う『ふるさと実習』案も検討されています).
○実務実習期間中は学内の医療系教員が巡回指導します.

<就職・進学指導>
○進路指導のため進路支援委員会を設けています.
○大学,学部レベルで就職担当委員を置き,きめ細かな助言を行います.
○4年制課程では3年後期から研究室に仮配属させ,きめ細かな助言を行っています.6年制課程でも同様の指導を行います.
○就職活動情報の提供を学部制作ホームページで行います.

<卒業研究,卒業試験>
○卒業研究の発表会を実施します.
○卒業試験を実施します.

<国家試験への対応>
○薬剤師国家試験対策のため国家試験対策委員会を設けています.
○国家試験の模試を低学年から実施します(履修範囲内).
○低学年模試に対応するため,学部教員作成による模試を実施します.
○国家試験は6年修了時に実施されます(出題基準は未定).

<担任,チューター制>
○各学生の学業や生活での問題にきめ細かな対応ができるように,学年担任(薬学部教員2名,総合教育2名)を設けています.
 平成18年度は,担任は持ち上がり制にしました.
○担任とは別に,教員全員がチューターになり,学生との日常的対話,相談に努力しています.

<専門教育を支える学部委員会組織>
○学部教務委員会に下記の専門委員会を設け,専門教育の円滑な実施をバックアップしています.
 実習委員会,実務実習委員会,国家試験対策委員会.

<保護者懇談会>
 担任と父兄との連携をはかるため,地区別保護者懇談会を各地で開催します.


<日本薬学会モデル・コアカリキュラム>
薬学教育モデル・コアカリキュラムの目次を抜粋

<6年制実務実習の詳細>
実務実習モデル・コアカリキュラム(文部科学省)


 講義概要 

シラバスはここから入ってください(附属図書館へのリンク).

 取得できる資格等 

○取得できる資格等については 参考資料(クリック)をご覧下さい.

 参考資料 

6年制薬学教育に関連する法改正の要旨

学校教育法の改正(文部科学省)
 大学の薬学を履修する課程のうち,薬剤師の養成を目的として,臨床に係る実践的な能力を培うことを主たる目的とする課程については,その修業年限を6年とする. (併せて,研究者の養成など多様な人材の養成を目的とする修業年限4年の課程も存置)

薬剤師法の改正(厚生労働省)
 学校教育法の改正に伴い,修業年限6年の大学の薬学を履修する課程を修めて,卒業したものに薬剤師国家試験受験資格を与える.
 ただし,新制度へ円滑に移行するための経過的取り扱いとして,平成29年まで(法施行後12年間)に薬学の4年制課程に入学し,その後,薬学の修士課程を修了した者が,一定の条件を満たす場合には,受験資格を付与する.